公開ラボ@シブヤ大学
その7:参加者それぞれのSocial Sensing

第2部では、参加者同士でワールドカフェを実施。

ソーシャルセンサーたちの話を聞いて感じたこと、
考えたことを参加者同士がシェアし、
自分の考え方や感じ方を吟味する場になることを狙いとしました。

ソーシャルセンシングを「現場感」を取戻す活動として紹介した井上。

「本当に大事なもの=目に見えないもの」を共有することの大切さ、
そのやり方について話してくれた土谷貞雄さん。

「うんち」の物語を通じて、テーマが導く出会いと気づき、
テーマを持つことの重要性を教えてくれた今敏之さん。

人や社会と関わる上でのものの見方・考え方を、
笑いやユーモアを大切にしながら生きてきた方ならではの視点で
示してくれた塚原成幸さん。

「面倒をかけることで関わり合いが生まれる場ができる」という実例を示しながら、
関係づくりの大きなヒントを示してくれた土谷享さん。

モノと人との関係やモノの背後にある時代や社会、
ソーシャルセンシングの新たな姿を提示してくれた柳本浩市さん。

6人のプレゼンテーションを聞いて感じたこと、考えたこと。
それぞれの参加者が自分を主語にしながら、参加者同士で共有する場となりました。

(写真) シブヤ大学提供

プレゼンテーションの密度が濃すぎたためか、
頭の中を整理しながらのセッションとなった方も多かったようです。
他の参加者の意見を聞いたり、
時には一部のプレゼンテーターのみなさんが飛び入り参加したりしながら、
少しずつ自分なりの解釈を深めていきました。

第2部の最後には、今日聞いたこと、感じたこと、考えたことを踏まえて、
参加者の皆さんに「来年に向けた宣言」を書いてもらいました。

「ソーシャルビジネスに関わる」といったビジネス的なもの、
「面白い人をナンパする」というプライベートなもの、
「人がつながる場をつくる」といった外向きのもの、
「自分のルーツをさぐる」といった内向きのもの、
「山に登る」といった自然志向のもの、
「絵本にして伝える」といった表現志向のものなど、
参加者それぞれが今日という時間に感じたことを、
自分の言葉で表現してくれたように思います。

第3部は懇親を兼ねた忘年会。
お酒とお料理を交え、登壇者、参加者の垣根もなく交流を深めました。

(写真) シブヤ大学提供

ソーシャルセンシングラボにとって初めての「公開」ラボはこうして過ぎていきました。

ソーシャルセンシングという言葉を掲げたのは、こういう言葉をきっかけにして、
「社会に開き、社会と関わり、社会を感じ取る」ことを意識する個人や組織が増え、
そのための行動が誘発され、その結果としてソーシャルセンスの高い、
サステナブルな社会が実現することを期待しているからです。

今回の公開ラボに参加してくれた方達の多くが、
「開く」「関わる」「感じ取る」という言葉に反応し、
それに関する言葉を残してくれました。どれも新たな一歩を踏み出すための言葉でした。

ソーシャルセンシングという言葉は動詞です。
それは思索のための言葉ではなく、アクションのための言葉です。
ソーシャルセンシングという言葉がきっかけになって、何らかの新しい行動が生まれ、
少しでも個人や組織や社会が良い方向に変化していくのであれば、
それ以上に嬉しいことはありません。
そして、参加してくれた方々が残してくれた言葉は、
そういう変化を予感させるものばかりでした。
そのことに今回のラボを開催したことの意味を感じています。

なお、今回の公開ラボは、
ラボのメンバーでもあったアサヒグループホールディングスの協賛、
シブヤ大学との協働、青山学院大学の協力により実現したものです。
公開ラボの開催を通じて、また新たな方々との関わり合いが広がりました。
つまり、今回の公開ラボは、
ソーシャルセンシングラボ自体にとってのソーシャルセンシングの場でもあったわけです。

今後もソーシャルセンシングラボは色々な形で公開ラボを行っていきます。
次のラボでお会いできることを楽しみにしています。

(写真) シブヤ大学提供

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